TOEFL Speaking 攻略ガイド
TOEFL Speakingセクションは、約16分間で4つのタスクに答える、瞬発力と論理的構成力が試されるテストです。Independent Task(独立課題)1問とIntegrated Task(統合課題)3問で構成され、マイクに向かって回答を録音します。極めて短い準備時間で要点を整理し、明瞭かつ論理的に話す能力が求められるため、各タスクの特性を理解し、戦略的に対策することが高得点への最短ルートです。
当サイトで特に断りなく「TOEFL」と記載する場合は、Educational Testing Service (ETS) が実施するインターネット形式の「TOEFL iBT」を指します。
セクション概要と採点観点
Speakingセクションは、純粋なスピーキング能力を測るIndependent Task1問と、ReadingやListeningの内容を統合して話すIntegrated Task3問で構成されます。採点はAIと人間の採点官によって、主に「発音・流暢さ(Delivery)」「文法・語彙(Language Use)」「内容の展開(Topic Development)」の3つの観点から総合的に評価されます。
- Task 1 (Independent): 身近なテーマについて自身の意見を述べる。準備15秒・回答45秒。
- Task 2 (Integrated): キャンパス内の状況に関する文章を読み、それについての会話を聞いて要約する。準備30秒・回答60秒。
- Task 3 (Integrated): 学術的な文章を読み、関連する講義を聞いて要約する。準備30秒・回答60秒。
- Task 4 (Integrated): 学術的な講義を聞き、その内容を要約する。準備20秒・回答60秒。
多少の文法ミスや発音の誤りよりも、「何を言っているかが明確に伝わるか」「話が一貫して論理的か」が重視される傾向にあります。時間内に黙り込まず、とにかく話し続けることが最低限の目標です。
目標スコア別の評価目安
目標スコア | 想定Speakingスコア | 評価のポイント |
---|---|---|
20点 | 基本的な意見表明と要約ができる | テンプレートを使い、途切れ途切れでもタスクの要求に答えようとしている。理由は述べられるが、具体例に乏しいことがある。 |
23点 | 安定して論理的な回答ができる | Independent Taskで理由と具体例を時間内に述べられる。Integrated Taskでも情報の要点を落とさずに説明できる。発音やイントネーションはまだ改善の余地がある。 |
26点 | 流暢で分かりやすく、表現に幅がある | 自然なペースで話すことができ、聞き手が容易に理解できる。単純な構文だけでなく、多様な語彙や文法構造を使い、話を具体的に掘り下げることができる。 |
28点以上 | ネイティブに近い高度なスピーキング能力 | 非常に流暢で、発音やイントネーションも自然。複雑な話題でも、正確かつ洗練された語彙と文法を用いて、説得力のある回答を瞬時に構成できる。 |
高得点を狙うには、テンプレートの型を理解した上で、それを自分の言葉で自然に肉付けしていく練習が不可欠です。自分の回答を録音して聞き返し、不自然な間や単調な話し方になっていないか客観的に分析することが上達の鍵となります。
高得点を取るための3つのコツ
コツ1:瞬時に回答の型を決める「テンプレート思考」
15秒という短い準備時間でゼロから内容を考えるのは困難です。Independent Taskなら「①結論 → ②理由1+具体例 → ③理由2+具体例」、Integrated Taskなら「①文章の要点 → ②音声の要点(対比・具体例)」といったように、各タスクの基本構成(テンプレート)を頭に叩き込み、それに当てはめて話す練習を徹底しましょう。
コツ2:情報を整理する「戦略的メモ取り」
Integrated Taskでは、メモの取り方が回答の質を左右します。特にTask2とTask3では、紙を真ん中で分けて左にReadingの内容、右にListeningの内容を書き出し、関連するポイントを線で結ぶ「2列メモ法」が非常に有効です。これにより、両者の関係性(賛成・反対、具体例など)が一目瞭然になります。
コツ3:流暢さを演出する「話し出しフレーズ」のストック
回答の冒頭で詰まると、焦りが生じてしまいがちです。"Personally, I believe that..." (Task1) や "The reading passage announces that..." (Task2) のように、各タスクで使える「話し出しの決まり文句」を複数用意しておきましょう。これにより、スムーズに回答を始めることができ、心理的な余裕が生まれます。
効果的な学習ステップ
- テンプレートの音読と暗唱: まずは各タスクのモデルとなるテンプレートを何度も音読し、何も見なくてもスラスラ言えるまで暗唱します。これにより、回答の骨格が自動的に口から出るようになり、本番では内容を考えることに集中できます。
- 「録音→自己評価→再録音」の反復練習: 自分の回答をスマートフォンなどで必ず録音し、聞き返してみましょう。「発音は明瞭か」「不自然な間はないか」「論理的に一貫しているか」といった観点で客観的に評価します。改善点を見つけたら、それを意識してもう一度同じ問題で回答を録音する、というサイクルを繰り返すことが最も効果的です。
- 第三者からのフィードバックを得る: 自分一人では気づけない弱点(発音の癖、文法ミスなど)を修正するために、オンライン英会話の講師や学校の先生、AI採点機能付きのアプリなどを活用し、定期的に客観的なフィードバックをもらいましょう。
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この記事のまとめ
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