TOEFL Writing 攻略ガイド
TOEFL Writingセクションは、合計約29分間で2つのタスクをこなすセクションです。1つ目は読んだり聞いたりした内容を要約する「統合型(Integrated Task)」、2つ目はオンライン授業での議論に貢献する「Writing for an Academic Discussion」です。このセクションでは、情報の統合能力と、学術的な場で説得力のある意見を簡潔に述べる能力が試されます。高得点には、論理的な構成を素早く組み立てるためのテンプレート活用と、豊かな語彙・表現力が不可欠です 。
当サイトで特に断りなく「TOEFL」と記載する場合は、Educational Testing Service (ETS) が実施するインターネット形式の「TOEFL iBT」を指します。
タスク概要と採点基準
Writingセクションの2つのタスクは、それぞれ異なる能力を測定します。採点はAIと人間の採点官の両方によって、内容の質、構成、語彙と文法の正確さといった観点から総合的に行われます 。
- タスク1:統合型 (Integrated Writing Task)
- 内容:学術的な文章を3分間読んだ後、その文章の主張に反論する内容の講義を聞きます。そして、講義の内容がどのように文章の主張を論駁しているかを要約して記述します。自分の意見を入れる必要は一切ありません。
- 時間:20分
- 語数目安:高得点を目指すなら220〜280語程度が推奨されます。
- タスク2:アカデミックな議論へのライティング (Writing for an Academic Discussion)
- 内容:オンライン授業の掲示板で、教授からの質問と他の学生2人の意見を読みます。その議論に貢献する形で、自身の意見を明確な理由と共に投稿します。
- 時間:10分
- 語数目安:最低100語以上が必須ですが、120〜150語程度で簡潔かつ説得力のある文章を目指すのが効果的です。
目標スコア別の評価目安
目標スコア | 想定Writingスコア | 評価のポイント |
---|---|---|
20点 | 基本的な文章構成ができる | テンプレートに沿って書こうとしているが、要約で重要な点が抜けていたり、意見の根拠が弱かったりする。文法的なミスも散見される。 |
23点 | 主要なポイントをほぼ正確に記述できる | 統合型では、リーディングとリスニングの要点を概ね捉えて関連付けられる。Academic Discussionでは、自分の意見と理由を述べることができる。 |
26点 | 論理的で説得力のある文章が書ける | 情報の要約が正確で、論理的な繋がりが明確。語彙や文法表現の幅があり、単調な繰り返しが少ない。 |
28点以上 | 高度な構成力と洗練された表現力 | 複雑な構文や的確な語彙を使いこなし、非常に自然で説得力のある文章が書ける。Academic Discussionでは、他者の意見を踏まえつつ、自身の主張を巧みに展開できる。 |
高スコアの鍵は、文法的な正確さはもちろん、話の流れが一貫していて論理的であることです。特にAcademic Discussionタスクでは、単に自分の意見を述べるだけでなく、他の学生の投稿内容に言及し、議論を発展させる意識が重要になります。
高得点を取るためのコツ
コツ1:鉄板のテンプレートを習得し、使いこなす
高得点者の多くは、時間内に論理的な文章を完成させるために、質の高いテンプレートを活用しています。統合型では「導入→本論1,2,3→結論」、Academic Discussionでは「意見表明→理由→具体例」といった基本構造を身体に覚えさせ、本番では内容の充実に集中できるようにしましょう。
コツ2:言い換え(パラフレーズ)の引き出しを増やす
同じ単語や表現の繰り返しは、語彙力の不足と見なされ減点の対象となります。特に統合型では、リーディングパッセージの言葉をそのまま書き写すのではなく、自分の言葉で言い換える能力が厳しく評価されます。類義語や異なる品詞を使った表現を日頃からストックしておくことが重要です。
コツ3:タイピングの速度と正確性を向上させる
特に10分という短時間で思考と記述を完了させる必要があるAcademic Discussionでは、タイピング速度がスコアに直結します。スムーズに思考を文章化できるよう、日頃からタイピング練習を行い、ブラインドタッチを習得しておくことが望ましいです。
効果的な学習ステップ
- モデルアンサーの徹底分析: ETSの公式ガイドなどに掲載されている高得点のモデルアンサーを精読し、「どのような構成になっているか」「どのような語彙や接続詞が使われているか」を分析します。優れた文章のパターンをインプットすることが、アウトプットの質を高める第一歩です。
- 時間を計って書き、添削を受ける: 必ず本番と同じ制限時間内で書く練習を繰り返しましょう。書き終えたエッセイは、可能であれば学校の先生やTOEFLに詳しいチューターなど、第三者から添削を受けることが極めて重要です。自分では気づきにくい文法ミスや不自然な表現、論理の飛躍などを客観的に指摘してもらうことで、効率的に弱点を克服できます。
- 自分のミスを記録し、改善する: 添削で指摘されたミスや、より良い表現をノートにまとめて「ミスノート」を作成しましょう。次にかく際にそのノートを見返すことで、同じ間違いを繰り返すのを防ぎ、学習した表現を定着させることができます。
Writing対策におすすめの参考書
この記事のまとめ
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